敷地は金沢市内でも住宅地として良好な環境を有する南部地域にあるが、幸いなことに今は両サイド前面共に畑が広がり、のどかな環境である。また敷地面積は約90坪は4人家族を想定して作られたこの住宅には十分な広さである。庭をどう取るか、土地とのかかわりをどうとるかプライバシーをどう確保するかを考えながら設計をした。前面道路から6メートルセットバックして前庭と来客用駐車スペースと確保し、玄関部分により切り取られたスペースには塀を設け廻りの視線をさえぎり独立性の高い庭も設けた。
施主の要望により車2台・バイク2台分の車庫スペースと愛犬の住処を確保。車庫は前面にまた、犬の住処は玄関の横に確保し、庭で自由に遊び回れるようにした。
敷地の近くに旧部落があるが、徐々に新しい住宅が建ち始め従来の町のイメージと交錯しつつあるように思われる。
そこで、現代の田舎屋というイメージテーマを設定してデザイン設計を進めた。内部・外部空間共に力強い空間を目ざし、連続性と独立性・空間の普遍性の実現を目指して設計していった。