既存の歯科診療所に併設する住宅の立替え工事で、既存の診療所との関係をどうするのか、最大のポイントとなりました。 既存建物との間にキャンチで持ち出された通り土間空間を設けることにより、診療所と住宅のクッション材としてまた、裏庭への通り道として、機能させ既存の外壁の通り土間の内壁として扱っています。
施主の要望により、コンクリートと木を使った外観にしてほしいとの要望がありましたが、コスト面や施工性を考慮してコンクリート成形板を使った鉄骨構造としました。22条指定地域であるため外壁に木を使うことは諦め、木の格子という形で外観に木を使いました。結果3階建ではありますが、圧迫感の軽減にまた、金沢らしいたたずまいも感じられる外観に仕上がりました。
2階部分は居間と食堂ですが、床はタイル張りとし、また、鉄骨の梁を現すことにより、今までにないローコストでありながら上質な空間に仕上げることが出来ました。台所のキッチンは造り付けとし、キッチンがダイニングの雰囲気を壊すことがないよう部屋全体でデザインしました。